まだまだ肩身の狭い加熱式タバコ
一時のブームを経て、爆発的にユーザーが広がった『加熱式タバコ』。紙巻タバコに比べてかなり健康的で、副流煙の心配もほとんど気にならないレベルの加熱式タバコですが、今だにタバコという大きな括りから抜け出せず肩身は狭いままです。
今回はせっかく加熱式タバコに切り替えたのに、肩身の狭いを思いをしてしまう件について主観を交えながらお話していきます。
発売当初は何をしても手に入れられない程に、爆発的に売れた加熱式タバコ。あれから数年が経過し、さぞかし普及しているのだろうと思って調べてみた。
こちらは紙巻タバコと加熱式タバコのユーザー比率を示したグラフです。(厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査」)
紙巻タバコの割合が 男性 79.0%、女性 77.8%であり、加熱式たばこの割合が男性 27.2%、女性 25.2%となっています。合わせて100%を超えてしまうので、両刀の方がいらっしゃるからと思われます。皆さんはこの数値をみてどう感じますか??男女合わせて、4人に1人くらいの割合なので感覚と合っているかなと思います。
こんな感じで加熱式タバコへの転換が進む中、そもそも喫煙者ってどのくらい減っていったのかも見てみましょう。(厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査」)
パッと見て詳細数値は分かりませんが、喫煙率は低下の一途を辿っています。
紙巻・加熱式に関わらずタバコを愛煙している方の割合は、男性が27.1%、女性が7.6%、男女を合わせると16.7%となっています。
厚生省は令和4年までに総喫煙率を12%まで引き下げることを目標としているので、日本という国が喫煙者への風当たりをより厳しくする姿勢を見せているのです。加熱式タバコに切り替えようが、その影響は変わらず受けるものでしょう。
喫煙者に厳しくなったこの時代、喫煙出来る場所を探すのだって一苦労です。路上喫煙はどこも厳禁なくせに、喫煙ブースの設置はあまり増えず、設置されたとしてもかなり小スペースだったりします。
もちろん、喫煙者を減らしたい国の施策で国民の多くが望んでいることだという認識と理解はあるものの、加熱式タバコも同類にしなくても…..と思ってしまうのは僕だけでしょうか?
iQOSのヒートスティックは今や550円。費用面では紙巻タバコの方がマシです。それでも健康面のリスクやら時代の変化やらで加熱式に転換したのにも関わらず、結局紙巻と同じ扱いなのかよ!と嘆きたくなります。
飲食店やパチンコ屋さんの一部では、紙巻と加熱式の差別化を図ってくれており、ちょっぴり報われた気分になります。ただ、数が少なすぎる…。
おまけに加熱式タバコのみ喫煙可能の飲食店でも、吸うと周りの白い目が痛すぎて耐えられないんですよね。紙巻と加熱式はこんなにも違うんだよという最低限の知識を非喫煙者にも浸透しないと、結局晴れやかに喫煙を楽しむことは出来ません。
妻の親兄弟は全員が非喫煙者なのですが、妻は紙巻から加熱式に転換してくれたということで喫煙を認めてくれています。ただお姉様は許せないらしく、事あるごとに「タバコはやめた方がいい。体に悪い。」と怪訝そうな顔で訴えてきます。
「いやいや、待てよ」と。
紙巻から加熱式に100%移行するというのは、もはやタバコをやめるような気持ちなんですよという話です。気持ちでは紙巻をやめたということが、いわゆる喫煙をやめたと等しいレベルなんです。(紙巻ユーザーは分かりますよね!?)
健康面を考え、大変ながらも加熱式に移行出来た事をまず褒めて欲しい。ぜひ、加熱式への移行だって楽じゃないという知識も非喫煙者に広まって欲しいです。
国の施策や喫煙者に対する世間の評価は今後も悪くなるでしょうが、せめて加熱式タバコの正しい認識と理解を持って、評価が上がることを祈るばかりです。
記事:DOZA