喫煙者への風当たりが厳しくなるこの世の中、紙巻から加熱式たばこへ乗り換えたいと考える方が増えています。若い方だと紙巻ではなく加熱式から始めたなんて方も多いのではないでしょうか。
『加熱式たばこのいろは』として、現役ユーザー目線で便利な面から不便な面まで伝えていこうと思います。
目次
加熱式たばことは、たばこ葉を燃焼するのではなく加熱することで発生する蒸気を吸引して愉しむたばこになります。
電子タバコと異なり、たばこ葉をしっかり使用しているので、たばこ本来の味や香りを愉しむことが出来ます。
加熱式たばこは、いわゆるヤニとも呼ばれるタールをおよそ90%カット出来るという研究報告もあり、喫煙者のみならず周囲の方への健康を配慮して、加熱式たばこに転換する方が非常に多いです。
加熱式たばこは大きく分けると、高温加熱式と低温加熱式に分かれます。
高温加熱式とはブレードにスティックを刺して中心から熱するタイプのもので、iQOSやPULSEが該当となります。
低温加熱式はスティックを側面から熱するタイプのもので、グローやプルームテックが該当となります。
高温の場合は吸い応えがあるものの匂いが強めという特徴があり、低温はその逆になります。紙巻からの乗り換えを考えている方は、高温加熱式の方が紙巻たばこに近い感覚を得られますので、乗り換えやすいと思います。
加熱式たばこの魅力は、なんといっても紙巻よりかなり健康的であるということです。
加熱式たばこはタール90%カットにより副流煙による害も大幅減となるので、紙巻よりも周囲への気遣いが必要ありません。
賃貸ですと喫煙不可物件が多いですし、何年も住んでいるとヤニでくすんだ壁のクリーニング費用を請求されてしまうことがあります。
かといって、毎度毎度ベランダに出て喫煙も面倒ですよね。この点を気にせずに、室内で吸うことが出来るというだけで、私のストレス度は大きく減りました。
また加熱式たばこは、たばこ葉を使用しているのに紙巻の匂いと全く異なります。たばこの匂いは嫌う方が多く、周囲や衣服に匂いが付着してしまいます。でも、加熱式であれば匂いも少なく、何より残りません。
車内でたばこの匂いが充満なんてことも無いので、臭い消しを使う必要もないですね。あとは人によりますが、私は吸う本数が激減しました。
基本的に一度吸い始めると3分〜4分は吸うことが出来ますし、直後は充電時間が数分ありますからね。
もちろん、連続吸いが出来るデバイスや複数持ちをする方もいらっしゃいますが、将来的に禁煙を考えている方にはとても魅力的な仕様かもしれませんね。
どんな加熱式たばこでも、定期的なお手入れは必要になります。大変ではありませんが、定期的に行わないと風味や吸い心地が悪くなります。
何となく美味しくない、もしくは吸いづらいと感じるようになったら、掃除するくらいで十分です。寒い季節、外で仕事をしているような方は特に注意なのですが、冷えると動作してくれないことがあります。
むかし私も現場仕事で何度か経験がありますが、吸おうと思った時に動かないほどストレスなものはありません。
しっかり、温かい環境を作ってあげましょう。
長く使っていると、上手く充電されてなかったということがあります。
同じく吸いたい時に吸えないストレスになりますので、不良であれば交換したり他の加熱式を試したりすると良いです。
加熱式は使用頻度が高い機械になりますので、何年も何年もは使えないという認識でいた方が無難です。加熱式はデバイスが命です。
スティックはコンビニで簡単に買えますが、デバイスはお金も日数も掛かってしまいます。小型で軽量化されているので、どんどん失くしやすく進化しています。
底がない程の絶望が押し寄せてきますので、複数持ち、何年も同じものを使わない、いざという時の為に安い互換性のあるデバイスを買っておくなどして備えておきましょう。
喫煙者たれば、絶対に譲れない『喫煙タイミング』というものがあると思います。加熱式たばこユーザーの私がうまいと思う瞬間を5つ挙げてみましょう。
世の喫煙者が満場一致で答えるでしょう。食後の一服はもはや必須。
むしろこの一服を含めて食事と言っても良いです。たとえ喫煙所が寒い外にあったり、小さくてギュウギュウの喫煙所だとしてもこれだけは到底譲ることは出来ません。
コーヒーを飲む時もやっぱり吸いたくなりますよね。
加熱式たばこを吸うことで、コーヒーの苦味や酸味がより際立ち、深みのある上品なコーヒーを飲んでいるような気持ちになることが出来ます。
今の私にとって紙巻たばこの匂いは耐えがたいものがあるので、出来れば加熱式専用ルームかお家で愉しむのが良いと思います。加熱式たばこを始めてからというもの、コーヒーを飲む回数も増えました。
個人的にはベストマッチな組み合わせです。
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朝起きてパサパサに乾いた口で吸う加熱式たばこは、紙巻たばこと錯覚するくらいしっかりとした喉越しを感じることが出来ます。
冷たい飲み物で潤してからの喫煙は邪道。
1日の中でこれだけ強い喉越しを感じられるのは朝だけなんです。まずは乾いた喉にぐっと一服。朝の始まりですね。
仕事でキリの良い時にふらっと吸いにいく事がありますが、その時ってただ息をするような感覚で何も考えず、何も感じる事なく喫煙していると思うんです。
でも、緊張してしまうほどの大きな仕事をした後の一服は格別にうまいですよね。
よくパチンコ屋さんで大当たり直前にドヤ顔で喫煙し始める(通称:ドヤたばこ)人がいるのですが、この時ばかりは気持ちが分かってしまいます。
加熱式たばこの温かくて優しい喉越しにより、緊張から解き放たれて満ち足りた安堵感をただただ感じさせてくれます。
昔、先輩に無理やり連れられて夜中の登山に付き合わされたことがありまして。
2月半ばの極寒登山だったのですが、星の写真を撮るということで夜通しで真冬の山頂に突っ立ってたのです。
冷たい風も当たり、気温はマイナス20度を記録。寒さで悴んだ手で震えながら加熱式たばこを吸った時、生きていて良かったと思いました。
日常生活では感じられない程のほのかな温かさを、この時ばかりは全身で感じることが出来たのですから。
うまいとはちょっとかけ離れましたが、問答無用のランクインでございます。
加熱式タバコの爆発的ブームが巻き起こり、瞬間的に広く普及してきた反面、国は2022年までに喫煙率を12%まで下げることを目標としています。
タバコ業界、加熱式タバコの未来はどうなるのか考えていきます。
まず第一に国が喫煙率を下げる為の施策をガンガン施しています。2022年までに喫煙率を12%まで下げるというのは容易なことではありません。
2018年現在では17.9%いらっしゃる喫煙者を12%まで減らす訳ですからね。
具体的には増税や喫煙場所の制限が主となっています。増税も痛いところですが、喫煙場所の制限は影響が大きいのではないかと思っています。
喫煙場所は20歳以下が容易に立ち入れない場所である必要があったり、受動喫煙防止の観点から外にあったり、建物内でも非常に限られた小スペースだったりします。
昔ほど気軽に気持ちよく喫煙を楽しめなくなったというところで、恐らく禁煙を目指す方も増え、喫煙率は下がっていくでしょう。
目標に達することが出来なかった場合は、さらなる厳しい制限が出される可能性まであります…。
『たばこの未来はなんて暗いんだ』と絶望するのはまだ早い。
喫煙者へのこうした視線は今に始まったことではありません。
健康ブームが進むに連れて、喫煙者はただただ白い目で見られるようになって来ていました。
職場にひとりも喫煙者がいなければ、一服休憩を取る勇気なんて湧きません。
そんな暗い流れをスパッと断ち切ったのが、加熱式たばこでした。
タールを90%カットするのに、しっかりタバコ葉を加熱するからニコチンは摂取出来る。吐き出す副流煙による被害を大幅に軽減してくれるという名文句で打ち出されました。
健康オタク気質がある日本人はこういう文句に弱いんだと思います。健康に気を遣いながら、喫煙を続けていけるというのはある意味斬新でたばこ業界の新たな道を作ってくれたとまで感じました。
紙巻タバコよりも健康被害を大きく抑えられると言っても、ゼロではありません。
喫煙者目線だとそこがリアルで好印象なのですが、非喫煙者にとってはまだまだ害悪要因に変わりはないのです。
でも、僕は思うのです。
世の喫煙者のほとんどが加熱式タバコに乗り換えたとしたら、世間の目は変わるのではないかと。2020年12月の厚労省統計データによると、喫煙者のうち加熱式たばこの喫煙者率は男性が27.2%、女性が25.2%だそうです。
多くの方はまだ紙巻たばこを愛煙しているので、世の中の印象としてはそこまで変化を感じてないのかもしれません。
これが50%〜80%くらいまでくると、紙巻タバコを喫煙する方はより肩身が狭くなっていくと思います。だって、非喫煙者だけでなく加熱式たばこ利用者からも白い目で見られることになる訳ですからね。
気がつけば、非喫煙者と加熱式たばこ利用者は同じ目線で紙巻たばこ利用者を見ていくと予想します。
加熱式たばこが世に認められるというのは、こういう状態になることでしょうね。
加熱式タバコの普及が進めば、業界は変わっていき世の中の目も変化していくと予想出来るのですが、その道はそれなりに険しいと思っています。
現状、加熱式タバコによる害がどれほど軽減されているのかという研究結果がたばこ業界による調査だけです。
もちろん、他の研究機関でも調査・研究はされていると思いますが、結局どの情報が正しいのか不明である点が怪しさを生んでいます。
紙巻よりどの程度健康被害が抑えられるのか、正確な情報が出るとより普及は加速するのになぁと思います。
大人の事情があるのかも知れませんが…。
レーシック手術と似ている気がしていますが、認められるまで時間がかかってしまうのは致し方ないとは思います。でも、加熱式たばこの登場がたばこの未来を明るくしてくれていることは間違いありません。
今後技術がさらに進歩して、より健康被害を抑えながら喫煙を愉しめるようなデバイスが誕生することもあるでしょう。
なので、国にひとこと申したい。
加熱式タバコだけは、喫煙エリア縮小対象から外し、普及率を上げる施策を打ち出してくれ。