「タバコが美味しい」と感じるときには、銘柄はもちろん、吸う側の体調なども左右しますが、なんといっても「シチュエーション」が重要。喫煙者なら誰でも「吸う場所によって、こんなにも美味しさが違うのか」と感じたことがあるはずです。
ひと昔前は「タバコが美味いのは『メシ』『トイレ』『セックス』の後」という、人間の欲求と直結した説が広く流布してましたが、街のどこでも紙巻きタバコが吸えた時代から、限定的な場所で加熱式タバコを嗜むような状況になり、「タバコが美味しいシチュエーション」にも変化が出てきているかも…。
そこで今回は、紙巻きタバコと加熱式タバコのどちらも喫煙習慣があるという方々30名にアンケート。複数回答でそれぞれタバコの「美味しいシチュエーション」を挙げていただき、その得票数でランキングを作成。
その結果を見ながら「紙巻きタバコ」から「加熱式タバコ」に移行したことで、美味しいと感じるシチュエーションの人気に変化があるのかを探っていきたいと思います。
ということで、まずは「紙巻きタバコが美味しいシチュエーション」ランキングの第3位を発表!
「食後の一服は、昔もいまも一番美味しいです」(50代 男性)
「お腹いっぱいになると吸いたくなるので…」(30代 女性)
「濃いめのラーメンのを食べたあとのタバコが至高」(20代 男性)
王道中の王道、「食後の一服」がランクイン。老若男女、どんな人でも満腹の時は「タバコが美味しい」と感じるのは、やはり本能に直結しているせいでしょうか。
食事のメニューにこだわった回答もあり、「ラーメン」の他にも、「脂っこい中華料理」「カレー」などを食べたあとの1本が欠かせないという意見も。
「雄大な自然の中で吸うのが美味しい」(30代 男性)
「美味しいタバコを吸うために、バイクで遠くまでふらりと出かけることがあります」(40代 男性)
第2位は「アウトドア」! 吸わない人には矛盾してるようにも聞こえますが、きれいな空気のなかで吸うタバコは格別という意見が多数。
さらに細かいアウトドアシチュエーションを聞くと、「海」「キャンプ」「ゴルフ」「釣り」などが並び、趣味とセットで外で吸うタバコがより美味しさを感じるようです。なかには「家のベランダ」という直近アウトドアが最高という人も。
「古めの喫茶店でコーヒーと一緒に吸うタバコが美味い」(50代男性)
「朝早く起きてじっくりとコーヒーを淹れてから吸うタバコが美味しいです(30代 女性)
タバコに匹敵する嗜好品といえる「コーヒー」と一緒に、というシチュエーションが1位に輝きました! 紙巻タバコとコーヒーは、歴史と伝統のあるマリアージュ。もちろん「食後」×「コーヒー」×「紙巻きタバコ」や、「仕事終わり」×「コーヒー」×「紙巻きタバコ」などの、合わせ技を推している人も多かったです。
ベスト3に入らなかったけど、気になる「紙巻きタバコが美味しいシチュエーション」をピックアップしてみると、「トイレ後」「お酒を飲みながら」という定番シチュエーションに加えて、「パチンコで大当たりしたとき」「麻雀でテンパイしたとき」などのギャンブル系の意見もチラホラ。
しかし、これらのシチュエーションは、現在の喫煙状況的には難しいものも多く、「あの時は美味しかったな…」という思い出補正がかかっているのかもしれません。
さて、今度は「加熱式タバコが美味しいシチュエーション」も発表していきましょう!
「加熱式タバコなら吸える喫茶店もあるので、定番になってます」(50代 男性)
「昼休みギリギリになっても、コンビニコーヒーを買って、一服する時間を大切にしてます」(40代 女性)
「むしろ、コーヒーが無いと吸わない」(20代 男性)
紙巻きで1位を取った「コーヒー」が、まさかの3位! 昨今はコーヒーを飲むシチュエーション自体が「喫茶店」に「シアトル系」、さらに「コンビニコーヒー」「ペットボトル入り」など細分化されており、加熱式タバコと一緒にゆっくり味わう機会も減ってきているのかもしれません。
なかには、「紙巻きタバコを吸っていた時は、喫煙所に行くとき必ずといっていいほど缶コーヒーを買ってたけど、加熱式に変えてからその習慣がなくなりました」(40代 男性)という意見も。
「お気に入りのウイスキーを舐めながら、ゆっくり加熱式タバコを吸うのが美味しいです」(50代 男性)
「家で独りでくつろいでいるとき、お酒を飲みながら吸うのが一番好き」(20代 女性)
「吸える居酒屋では、もはや加熱式タバコをツマミに飲んでる感じです」(20代 男性)
「紙巻き」では定番すぎて圏外だった「お酒と一緒」が2位にランクイン。居酒屋なら美味い食事もあるわけで、酒、メシ、タバコという、欲望全開放なコンボは「生きてて良かった」と思えるシチュエーションです。
「いい仕事をしたときも、してないときも、合間に吸うタバコがいちばん美味しい」(30代 男性)
「ひと仕事終えたあとの一服もいいですけど、仕事が山ほどきた時に気合いを入れるために吸うタバコもカラダに染み渡る気がします」(40代 男性)
「ウチの会社は喫煙所が遠いので、仕事の合間に吸うのも一苦労。でも、その甲斐があるくらい美味しい」(40代男性)
なんと、加熱式タバコでは「仕事の合間に」が1位に! 忙しい人にとって、加熱式タバコは、よリ手軽に一服できるアイテム。現代人の小刻みなスケジュールにも相性がいいのかもしれません。
昨今は喫煙所に行くだけで白い目を浴びることもありますが、加熱式タバコユーザーにとっては、この一服は「仕事とセット」という意識なのだと思います。
ちなみに、加熱式タバコでは「アウトドア」は圏外に。このご時世、喫煙所が屋外に設置されていることも多く、外で吸うということがあまり特別なシチュエーションではなくなっているのかもしれません。また、紙巻きタバコでは根強い支持のあった「トイレ」は、なんと0票。これも、時代が移り変わっているということなのでしょうか…。
「紙巻き」から「加熱式」へ、というよりも、昨今の喫煙環境が色濃く反映されてしまった今回のランキング。もしかすると、現代的な加熱式タバコならではの「最高に美味しいシチュエーション」があるかもしれないので、いろいろ試してみてはいかがでしょうか。