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西園寺公文の連続小説『ドリームキャスト』
2021.06.23『ドリームキャスト』第20話 夢ノツヅキヲ
第20話 夢ノツヅキヲ 「宗史朗さま…康介さんと佐夜子さんが、あなたと同じようにお眠りになられています」 康介が何度となく宗史朗と語り合った、関係者室の中。今夜は津屋崎が一人きりで宗史朗と向き合っている。 「あなたの… -
西園寺公文の連続小説『ドリームキャスト』
2021.06.23『ドリームキャスト』第19話 夢ハマサユメニ
第19話 夢ハマサユメニ 残り時間は１時間を切っている。自分が今いる場所、そこから見える範囲でレストランやカフェはどれくらいある…１つ、２つ、３つ…５つか。 それらのビジネスホテルから、タクシー乗り場へ向かうときに必… -
西園寺公文の連続小説『ドリームキャスト』
2021.06.23『ドリームキャスト』第18話 夢ヲコバムモノ
第18話 夢ヲコバムモノ いつもの自分なら、宗史朗の言うことを“本当にそうなのか？”と疑うだけの自分がいた。 でも、今日に限って言えば体が先に反応した。宗史朗の言うことを信じるも信じないも、佐夜子に生きていて欲しい、… -
西園寺公文の連続小説『ドリームキャスト』
2021.06.22『ドリームキャスト』第17話 夢ハアクムニカワル
第17話 夢ハアクムニカワル 「そんな話があったのですか…」 午前８時、佐夜子をマルク＝マリコに送り届けて帰ってきた津屋崎に、康介は昨晩の出来事を細かく説明していた。 津屋崎が差し入れてくれたフレンチトーストと、目の… -
西園寺公文の連続小説『ドリームキャスト』
2021.06.22『ドリームキャスト』第16話 夢ノサイコウチク
第16話 夢ノサイコウチク 康介は、目の前で顔色を失いつつある佐夜子を凝視している。 そういえば、初めて彼女を見つけた時、佐那浩二と会話をしているところだった。あの時はそんなに気にも留めていなかったが…佐那浩二と佐夜子が… -
西園寺公文の連続小説『ドリームキャスト』
2021.06.22『ドリームキャスト』第15話 夢ノナカデ
第15話 夢ノナカデ 津屋崎から渡された「関係者」と書かれた名札を、康介と佐夜子は身に着ける。 「あれ、津屋崎さんは来ないのかい？」 「いや…私は…康介さん、何かあればナースコールでお知らせください…私はそちらでお待ちし… -
西園寺公文の連続小説『ドリームキャスト』
2021.06.21『ドリームキャスト』第14話 夢ヲミツケニイコウ
第14話 夢ヲミツケニイコウ 「君は、宗史朗を受け入れたくない自分と、葛藤しているんじゃないのか？」 康介のこの言葉に、佐夜子は動揺している姿を隠そうとしなかった。 窓辺の２人掛けテーブルに腰かけると、頬杖をつき、自らの… -
西園寺公文の連続小説『ドリームキャスト』
2021.06.21『ドリームキャスト』第13話 夢ハソレゾレ
第13話 夢ハソレゾレ 「あのシナリオは、舞島宗史朗のシナリオですね？」 カウンターの隣の席で、浅田佐夜子は康介に問う。抑揚のない声で、感情を押し殺しているのが、明白だった。 「それがわかっているから、シナリオの結末を変… -
西園寺公文の連続小説『ドリームキャスト』
2021.06.21『ドリームキャスト』第12話 夢ハツタワルカ
第12話 夢ハツタワルカ 「シナリオを…変えてくれないか…槙島さん、あなたにすべてを…託します」 その言葉を残して、宗史朗はすべてのアクセスを途絶した。 康介がいくら語り掛けようとも、宗史朗は一切反応を返さなかった。 宗… -
西園寺公文の連続小説『ドリームキャスト』
2021.06.21『ドリームキャスト』第11話 夢カラサメタトキ
津屋崎と会うのは、ちょうど２週間ぶりだった。 病院の関係者控室で、２人きりになって今までの状況を報告した康介。 「なるほど、康介さんは佐夜子さんにお会いになるところまでこぎつけたのですか…いやあ、私が託しただけの人です」… -
西園寺公文の連続小説『ドリームキャスト』
2021.06.21『ドリームキャスト』第10話 夢はヒトリヨガリ
第十話 夢はヒトリヨガリ 「私に…会いたくて…とは？」 康介の言葉に、動揺を隠そうとしない佐夜子。持っていた買い物かごはカタカタと揺れ、その音に気付いた佐夜子は自ら冷静さを保つかのように、そのかごを台の上に置いた。 「す… -
西園寺公文の連続小説『ドリームキャスト』
2021.06.21『ドリームキャスト』第9話 夢でモシアエタラ
第九話 夢でモシアエタラ “トップマート”と書かれた看板を、煌々と照らすはずの照明が１か所切れている。そんなことが気になるぐらい、時間がたったかもしれない。 午後５時までと考えていたが、ひょっとすると明日の仕入れのために…